vol.24 地元の素材で紙漉き~川登和紙~
臼杵市野津町の川登地区。
谷間に沿って集落が広がっているこの地区は、
鍾乳洞や湧水、奥深い山々など、自然環境に恵まれた土地です。
そんな川登地区に古くから伝わるのが”川登和紙”。
今から約280年前。
江戸時代の臼杵藩は特産品として紙と楮の生産を進めていたそうです。
藩から楮を前貸しし、川登で作られた和紙は藩が買い取るシステムで、
川登地区には『紙方役所』が設置されていました。
その名残で、昭和20年ごろには紙漉きを行っている家が10戸ほどあったそうです。
川の水が綺麗な冬の農閑期に農家の副業として盛んにおこなわれていました。
昭和30~40年を最後に川登和紙の生産は途絶えてしまったとのことですが、
現在でも川登小学校の事業として伝わっているのが”川登和紙”の紙漉きです。
川登小学校では、約10年ほど前から文化体験プログラムとして紙漉きを行っています。
ステキなのが、校章を透かして作った和紙を卒業証書にしているところ。
子どもたちにとって、自分が漉いた和紙が卒業証書になるということは
とっても貴重で、大切な経験になることでしょう。
川登和紙は地元の方の想い入れも強く、原材料は全て川登で揃えるそうです。
紙の繊維となる『楮』
つなぎとなる『ノリウツギ』
これは毎年、地域の方と子どもたちが一緒に山から採ってきて
繊維にする準備を行っているとのことでした。
その工程は簡単なものではありませんが、
「地元のものを使わないと川登和紙とは言えない」
という地域の方の強い思いで、これまで続いています。
今回のプログラムでは繊維になった原材料と押し花などを使って
参加者オリジナルの紙漉きを行いたいと考えています。
教えてくれるのは臼杵市在住の長田大輔さん。
毎年、川登小学校の紙漉きのお手伝いをされているそうです。
冬の時期にぴったりのプログラムとなっています。
みなさまのご参加お待ちしています。
■日 時 2018年12月1日(土)14時00分~16時00分
■集合時間 14時00分
■集合場所 野津中央公民館 多目的ホール
■対 象 どなたでもどうぞ
※お子さまと一緒にご参加の方はぜひご相談ください。
■定 員 10名
■料 金 1人1,000円(親子参加は1組1,500円)
■持 ち 物 必要な方はエプロン、希望の方は自家製押し花(A3,A4のサイズにおさまるものであればOK)
■スケジュール
14:00 集合、ノリウツギの甘はだを削って水につける
乾燥用の板を作る
紙漉きの材料を水に入れる
紙漉きをやってみる
終わったらみんなで片付け
16:00 解散
■その他
・漉く紙のサイズはA4,A3の予定です。希望によって選べます。
・参加人数によって1人あたりの枚数は変わります。(予定では2~3枚)
・雨天決行
・駐車場はあります
・人数や状況によって早く終わる場合があります